腸内細菌と重ね煮

トーキングネイチャーラボは、腸内細菌研究から健康な生活には多様種な腸内細菌が腸に定着する必要性があると考え、それを補助するサプリメントを開発してまいりました。
なぜ腸内細菌の定着が重要なのかと言えば、腸内細菌は栄養などを人間が吸収するのに重要な役割を担っているためです。実際、スリランカでの研究では、腸内細菌の量が多いほど摂取した薬草の効果が大きいことが分かっています。
しかし、サプリだけの摂取では不十分です。なぜなら、私達の体は基本的に食べたものから構成され、サプリメントはその補助をするだけであるためです。

このため、健康な体を目指すにはおいしく、安全で、私達の持つ腸内細菌が喜び、細菌達が効率的に食べ物を栄養素等に変換できる食事が非常に重要になります。
そこで、私はサプリの効果を向上させるような食事のあり方についても研究して参りました。その研究の中で「重ね煮」と言う調理法と出逢いました。重ね煮は野菜などの食材を適切な順番に重ねて煮るだけの非常にシンプルな調理法です。それにも関わらず、重ね煮は腸内細菌達を真に喜ばすことができ、クリエイティブで健康的な日々を過ごす為の基本の調理法になり得る力を持っています。このような素晴らしい調理法である重ね煮を世界の人々に広めるべく、ぜひとも重ね煮の効果についての紹介をしたいと考えております。
現代社会と腸内細菌の弱体化

私達の健康に役立つ腸内細菌達の餌は私達が摂取した食べ物です。しかし、どんな食べ物でも良いわけではなく、自分達が利用しやすい餌は決まっています。

このため、腸内細菌達は神経やホルモンを介して、自分達が利用しやすい食べ物を人間が食べるように仕向けます。ところが、腸内細菌達のこのシグナルを現代人の多くはキャッチできていません。これは私達が成長する過程において、これを食べたい、この食べ物が好きだという欲求や認識が外部からの大きな影響を受けるようになるためです。
具体的には、ある食品を好ましく思う理由のひとつとして、経験に基づく学習効果をあげることができます。例えば、コーヒーやビールは最初はおいしく感じなかったのに、大人になったり、経験を重ねるとだんだんおいしく感じるようになるといったことがあります。これは依存性のある成分の影響もありますが、おいしい・まずいという感覚が様々な情報、先入観の影響を受けて変化していることも大きな要因だと考えられます。

つまり、人間は外部要因に大きく影響されて、食行動が変化するのです。また、私達は着色され、腐敗しないように処理された食品に囲まれてしまっているため、その食品が体に良いか悪いかを判断する感覚が鈍くなっています。しかし、そのような食品は、腸内細菌達が最も嫌うもので、これらを食べることで私達は日々腸内細菌達を殺してしまっています。

すなわち、現代社会において私達は様々な外部要因に影響されて腸内細菌が求める食べ物を摂らず、そればかりか腸内細菌を弱らせるものを多く摂取してしまっているのです。そして今、弱ってしまった腸内細菌達は、様々な疾患やウィルスに対応できずにいます。今までの説明で分かるように私達は自分一人の力で生きているわけでは無く、腸内細菌などの微生物と共に暮らしています。それゆえ、微生物達の悲鳴を無視することで、結果的に私達自身の生命や健康に大きな危機が訪れることになるのです。だからこそ、腸内細菌が喜ぶ食事を行うことができる重ね煮が、今こそ世界には必要であると私は感じています。
腸内細菌の働き

ここからは、腸内細菌が実際どのような働きをしているのか、そして重ね煮がそれにどのような貢献をするのかについてご説明いたします。野生動物達は教えられたわけでもないのに、食べられる物を見極めることができます。
これはなぜでしょうか。実は動物は進化の過程で身につけた感覚(特に味覚と嗅覚)に基づいて、その食べ物に必要な栄養があるか、毒物がないかを判断することができます。すなわち、全ての動物にとって必要な栄養はおいしく感じられるようになっており、毒物等は常に嫌な味(苦味、酸味)として捉えられるのです。このような感覚は人を含めた多くの動物に共通しています。そして、この感覚は腸内細菌達の指示による下位脳幹部での反射的な機能なのです。つまり、腸内細菌達がいることで、私達も含めた動物は必要な栄養を確実に摂取し、危険な毒物を避けることができているのです。

ところで、腸内細菌も生き物なので、必ずエネルギー源を必要とします。腸内細菌の主なエネルギー源は、私達の細胞と同じで炭水化物ですが、主に「食物繊維」が腸内細菌のエサとなっています。
しかし、腸内細菌は炭水化物が不足すると動物性たんぱく質などを分解し始めます。動物性たんぱく質は分解される際に、健康にあまりよくない物質をつくり出してしまいます。このため、食物繊維などの炭水化物をしっかりと腸内に届けることが大切なのです。しかしながら、食物繊維を多く摂ることができる野菜料理を苦手、嫌いという人も多くいます。
これは野菜の旨味を完璧に出し切る調理法で調理していないためです。そこで、私がご紹介したいのが重ね煮です。重ね煮は野菜嫌いの人々の野菜料理へのイメージを覆す新たな調理法です。

重ね煮の基本的な調理方法は、前述のようにシンプルで世界中の誰もが取り入れることのできるものです。それにも関わらず、多くの子供達に苦手とされる野菜の苦みやえぐみさえもまろやかな深い味わいに変えてしまうほどの力をもっています。さらに特筆すべきことは、重ね煮がオーガニックな野菜を選ぶ調理法であるということです。農薬を多く用いた野菜では、重ね煮の本来の力は出せないためです。